裁判員制後、保釈率が急伸16.9% 捜査当局は懸念(産経新聞)

 身柄を拘束された被告が保釈を認められる割合が上昇している。裁判員裁判が始まった平成21年は15年よりも4.4ポイント高い16.9%に達した。裁判員裁判では、争点の整理などで被告と弁護人の詳細な打ち合わせが必要とされ、裁判所側が配慮した結果とみられる。こうした傾向は裁判員裁判対象事件以外にも拡大しており、弁護士は歓迎する一方、捜査当局側は「再犯の可能性のある被告の保釈は問題」と懸念を示している。

 保釈率は、地裁に新たに起訴され、勾留(こうりゅう)が決まった被告のうち、その年内に保釈が許可された割合で算出。12〜17年は12〜13%台で推移していたが、裁判員制度を見据え、17年11月に公判前整理手続きが導入されたことを受け、18年から15%台に上昇。5月に裁判員制度が始まった21年は、勾留された6万144人のうち16・9%の1万168人の保釈が認められた。

 保釈が認められやすい傾向は弁護士も実感している。大阪弁護士会の下村忠利刑事弁護委員長によると、従来は、否認していれば「証拠隠滅の恐れがある」として保釈が認められる可能性は低かった。早くとも公判で検察側の立証が終わるまで保釈されないのが一般的だったが、最近は初公判を待たずに保釈が認められるケースが出てきたという。

 特に注目されたのが、郵便不正事件で虚偽有印公文書作成・同行使罪に問われた厚生労働省元局長、村木厚子被告(54)。完全否認だが、公判前整理手続き終了後、すぐに保釈が認められた。

 これまでは、保釈を求めるため、意に反して罪を認め、保釈後に否認に転じる被告も珍しくなく、下村弁護士は「虚偽の自白による冤罪(えんざい)を生むきっかけにもなっていた」と指摘する。

 一方で、通行人を襲ったとして殺人未遂容疑で逮捕、起訴された被告に保釈が認められ、捜査関係者が困惑したケースも。捜査当局の幹部は「再犯の可能性が十分考えられるケース。もしそうなれば、責任を取れるのか。もっと慎重に判断してもらいたい」と訴える。

 保釈をめぐっては、現京都地裁所長の松本芳希裁判官が18年6月、「裁判員制度では可能な限り身体拘束から解放して訴訟準備を行う必要がある」とする論文を発表し、保釈拡大を提言。この中で「逃亡や罪証隠滅行為が行われる懸念が過大視され、保釈基準が厳格化しすぎている」と指摘していた。

【関連記事】
「みんなが顔を見るぞ」と脅し 性犯罪、被害者保護に課題 
「いい経験」意識変わった 法律考える機会に 審理尽くせたか…不安も
遅れる書面、審理滞留…公判前整理手続きが長期化
石巻3人殺傷 裁判員裁判に プライバシーなど課題
毒ぶどう酒裁判 迅速な審理で判断を示せ
虐待が子供に与える「傷」とは?

両陛下が全国植樹祭にご出席(産経新聞)
頭越しに決められた…「辺野古」明言に怒り失望(読売新聞)
コシヒカリのゲノム解読=おいしさの遺伝子群特定へ―農業生物研(時事通信)
iPad発売 日本では魅力半減? 映画もテレビ番組も購入できず(産経新聞)
波乱6番人気トーセンウィッチ戴冠…東京プリンセス賞(スポーツ報知)

長塚京三さんも被害… 東京・台場のホテルで計19台車上荒らし(産経新聞)

 東京都港区台場の「ホテルグランパシフィック LE DAIBA」の地下駐車場で先月30日、乗用車計19台が車上荒らしに遭い、別の1台が車ごと盗まれていたことが12日、警視庁東京湾岸署への取材で分かった。俳優の長塚京三さん(64)の車も車上荒らしに遭い、ぬいぐるみなどを盗まれたという。

 同署の調べによると、犯行は4月30日午前2時25分から同3時35分ごろで、同ホテル地下2階の駐車場にあった乗用車19台が、窓ガラスを割られるなどの手口で、中にあった金品が盗まれていた。同8時5分ごろ、被害に気付いた警備員が110番通報。同署は現場の状況などを詳しく調べている。

 現場のホテルは東京・お台場の一角で、「ゆりかもめ」の台場駅に隣接している。

【関連記事】
巨人・加治前、30万円相当車上荒らし被害
間寛平、セルビアで車上荒らし被害 アースマラソン中
桂春菜、春蝶襲名を目前に車上荒らし被害
宮迫に続き…今度は福山龍馬 サイン色紙また盗難
AKB内ユニット、“握手券”の盗難&偽造で握手会中止

<残業代訴訟>添乗員派遣会社に支払い命令 東京地裁(毎日新聞)
電子書籍は本当に便利か 日本人は紙の本への愛着が深く…(産経新聞)
<鳩山首相>2大政党制「収れんしにくい」(毎日新聞)
将棋 3度目の横歩取り 名人戦第3局(毎日新聞)
「イクメン」流行…男性の本心は?(産経新聞)

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。